事業をしていると、時々大きな買い物をするときがある。概ね10万円以上の買い物ですね。
最近は数万円程度のモノなら、そこら辺のネットや、ホームセンターなどで買い物が出来てしまう。まあ確かに全国どこでも一緒という買い物なら迷わずネットで買ってしまう。
でも、どうしても人間の手作業が必要なものだったり、絶対メンテナンスが必要だったりするものもある。
特に機械類だったり、設置に人の手が必要なものだったりすると特定の人から買い物をするときがあります。
田舎でも10万円を超す買い物なら高知市や四国内での事業者さんがたくさんあるので、出張無料や、配送無料ぐらいいくらでもある。ましてや破格の値段もあったりします。
よっぽど特殊なものでない限り、実際どこで買ってもいっしょの買い物はそこらへんで済ませてしまう。たとえ少々値段が高くても。
で、今回は話しをしたものは「職人の値段」である。
職人というのは、大工さんや、建設土木屋さん、瓦屋さん、研磨屋さん、畳屋、鍛冶屋、林業屋さん、飲食業、と様々な昔ながらの腕を磨いた人たちの事です。
例えば、お弁当頼むときどこで頼みます?
ほか弁があればそこかな?ここら辺にはほか弁屋さんはありませんので、食堂に頼むが一般的なのです。(誰かホカ弁屋をやればすぐに儲かりますけどね)普段は、お気に入りの食堂にお弁当を頼むが一般的。
では、大工仕事を頼むのは?
普通は大工さんなんて個人で繫がっていませんよね。
おそらく、リフォーム専門業者か、工務店ですよね。
運よく大工さんの知り合いがいても、細かい仕事って頼みにくいですね。
庭師だってそう。
消費者としたら「いったいいくらかかるんだろうって?」
そうなんですココなんですよね。
手間がかかる仕事って、いったいいくらかかるか怖いですよね。
普通のちゃんとした会社なら、無料で「見積書」が出て「あらお安いわね」とか「ちょっと高いわね」とか感じる。
でも田舎の、ひとり親方の職人さんは「見積書」って基本でません。
あらららら・・・
びっくりでしょ?
これが普通なんです。
相場ってのがあって、それから高いことも、安いこともありません。基本、みんな一緒。
なので、かえって安心なんですよ。
電化製品や化粧品とか、お店によって違うと思うけど、直接手のかかる仕事って一緒なんです。田舎では。
意外と、田舎に住んでいても、そこら辺をわかってない人も多い。なので、メジャーなところの住宅メーカーが家を建てたりします。結局、孫請けの大工の職人さんが仕事をしているのであります。
当然、孫請けですから、天引きされるものも多い。よって仕事はあるけど、実入りが少なくなる。そういうスパイラルなんです。
ひとり親方の大工さんのウィークポイント、それは「見積もりを作れない」もしくは「リアルな見積もりを作れない」ココなんです。
他の職人さんもそのような傾向があるようです。
まあ、畳屋さんや鍛冶屋さんなんかは単価が低いので、そうそう価格の差はどうってことないけど、直接、素人の消費者と取引となると、消費者は怖いことは確か。「手打ちの鍬」とか「瓦って1枚いったいいくらするの?」木を一本切ってもらうとどのくらいするの?」とかね。怖いことが正直な意見だと思う。
では、ようやく本題。
職人さんの仕事って高くない。よっぽど特殊な「現代の匠」みたいな人以外は。
普通の職人さんはいたってリーズナブル。
有名工務店や、ホームセンターもいいけど、結局、顔の見える誰かさんが作っているものの方がいい。
だから私は
「相見積もり」が嫌い
*意味=一つの工事について複数の業者から見積もりを出させて比較すること。また,その見積もり。 〔略して「あいみつ」ともいう〕
この仕事は「Aさん」、この道具は「B商店」、こういう事は「Cちゃん」
わからないことは、それぞれの職人さんの繫がった人に頼べば何とかなる。
田舎の商売では、まずブラック的な職人はいない。小さな商店も皆正直。
だから、値段で張りあうような手仕事の商売は田舎には似合わないんですよ。
私も、トマトの相見積もりを出させる業者とは、いっさい付き合わない。