投稿日 2017-02-11
トイレの神様に感謝する
2017年年2月2日
我が家は大きな買い物をしました。
現代文明の「合併浄化槽」です。これで7人浄化槽サイズです。
60万円なり。
で、この際古いトイレを直しておこうとDIYに挑戦。
ここ本山町は、合併浄化槽設置に関して、手厚い助成があります。古い便槽から合併浄化槽に改良する場合、補助金が80万円ほどの助成が受けれます。工事費コミコミ価格からの補助金ですからうれしいことです。
ちなみに、今回の総予算120万円です。頑張らないと予算がどんどん膨らみますし、仕事も休んでばかりもいられません。
どうしても、補助対象となると、専門業者の力も借りないといけませんので、精一杯自分でできることはする精神で工事開始です。
大雑把に、専門業者=浄化槽の設置と給水管混入までの工事を
DIY=大工仕事、水道配管、排水配管、左官をDIY
という分配で仕事を行っていきます。
業者が浄化槽の設置などを進めている時には、わたしはいよいよトイレの解体を開始。
うちは男性用と女性用のトイレが壁で仕切られたトイレになっておりまして、つまりトイレが2つありました。今回それをひとつにしようと思いリフォームしていきます。
ちなみにトイレにはとても怖い神様がいます。
烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
流行歌の「トイレの神様」があるように、本当に怖い神様がいます。その神様を鎮めるために便槽に
「鎌・砥石・塩」を入れ拝み一度眠っていただきます。各地によって入れるモノは違うようですが、地元の神官さんから教わりました。怒らすととても怖い神様だと神官さんが言っていたのできちんと家族でお礼を告げました。
さて、儀式が済んだらダンダン作業を進めていきます。
画像はないけど、一段上がりのトイレと、床レベルのトイレの二つ。コンクリ、タイル、セメント壁をはつってバリバリ壊していきます。何せトイレですから作業場所が狭い、窮屈な作業です。
まあ、なんとか一日がかりで下地まで見えるように。
今後何十年も剥がすことはないので、この際ですから根太・床板も変えていきます。一寸半の垂木ですよ、でかい。5分板を張っていきます。床を張る前に断熱効果と湿度対策として今回はPPのプラバンを採用。3分の厚さで空気層があります。
下地を貼り終えたら
下地を貼り終え、次にできる場所は天井です。
電気屋さんとのコンビネーションで作業。
いつも使う電気屋さんは御年81歳。とても元気な電気整備士さんです。もう一緒に仕事をするのも15年ほどになりますので息もぴったりです。あうんの呼吸で作業を完了。
ちなみに天井は嶺北中央病院と一緒の石膏ボードです。とても安いんです。
今回、壁も改修予定なのでこのような石膏ボードになりました。理由はのちほど。
床下の配管が出来ていないため半分だけフロア板を張っていきます。
このフロアはなんと「四万十産のナラ板5分(ぶ)」です
なんと贅沢な!
ちなみに近所の建設メーカーにお勤めの方から譲っていただきました。
いつもありがとうございます。
きちんと、「隠し釘」で締めております。
配管が出来ていないので、半分だけ壁を張っていきます
今回はトイレということもあり、塗装済み「杉のハメ板」です。オスメスとなっているので、併せていきます。檜やナラと違い杉材はとても柔らかいので慎重に作業を行います。
下手をするとすぐにパキッと割れてしまいます。
6000円/坪ぐらいです。
もともと、セメント壁で仕切られていた柱は、境の跡がくっきりついたヒノキの柱です。紙やすりで丁寧にこすり、古びた感じを出すために「オイルステイン」を採用。浸透性がよく、好きな塗料なんですよ。
ココは、もともと2つあったトイレの片方の扉だったところ。ココをふさぐために、間柱を3本、貫板を張り、断熱材を入れていきます。長い間扉として使われていた扉に感謝をし、塞いでいきます。
コチラの扉は私が利用していた方なので、余計感情の思いがあります。
お役目ご苦労様でした。
上の土壁と板壁の間に、見切りをつけていきます。
ちょうどいいのがなかったので、しゃあなしにこれでいきます。
浄化槽の設置と給水管の配管が終わったので、DIYは排水管の工事にかかります。
全長32メートル。
今回初めて知ったのですが、浄化槽設置の際は、L型や、R型に曲がった場所や、直線で12メートルおきに
、「インバート升」という点検用の升を付けなければならないそうです。まあ、補助金なしでやる場合は必要ないそうですが、これがメチャ高い!1500円~3000円、Lや45℃やドロップなど様々な形がありますが、今回の設置で約15個ほど付けました。
ちなみに配管はすべて100パイ、インバート升は100配管の点検口150パイのVU管です。パイプ類だけで20万円ほどかかっています。
ユンボレンタル2日で10000円。ランマー3000円、保護砂30000円、砂利10000円ほど。
DIYも金がかかるぜよ。
今回の最大の難関工事
320mm厚みのある擁壁(鉄筋コンクリート製)に排水溝の穴を空ける作業です。
普通業者ならホールソーという特殊機械で穴を空けますが、そんなもん持っていません。なので手作業です。手作業と言ってもハツリで地道に開けていきました。約三時間、地面すれすれを横向きになりながら・・・・
もう身体がパニクっていました。特に指が・・その晩、箸を持つことが出来ずこれはしんどい。もう二度とやりません。ごめんなさい。
で、給水管が来たので床を穴を空けて、配水用の穴を細工して、トイレを設置。
妻のこだわりリクシル
セットで45000くらい?
胴縁はこだわりのヒノキ小割。やっぱりヒノキの質感、香りは違いますね。
ここまでくれば、もう終盤。
砂壁にマスキングテープを張って、へらでこぞこぞ表面を剥がしていきます。剥がしたらコンクリ壁が出てきてそれにシラーを塗り、一晩おきます。いよいよ最後の仕上げ。
最終日
こだわりのしっくい壁に仕上げました。私の趣味。木材と漆喰のコントラスト。そして真壁(しんかべ)柱と壁がくっきり出て和風な感じがとても好きなんですよね。
残りは汚れたところを濡れた雑巾で拭きとって
こんな感じで我が家のトイレリフォーム終了
これから何十年も使われるであろうトイレ。もう私の代で手を付けることはないだろう。そんな時代の1ページに刻み込まれた。床下の束には、日にちと自分の名前も墨を入れている。何十年か後には、自分の子供か孫が見つけるかもしれない。ひょっとして解体業者がぐちゃっと潰すのかもしれない。それでもいい、自己満足だから。
これで、中古住宅で買った我が家。築40年ほどだが、水回り「台所・トイレ・風呂・洗濯場」すべて直しきった。水回りはとてもお金もかかるし手間もかかる。やるぞっ!という気合もなければなかなか手を付けれない。少しずつであったがこれでひとまずは安泰だ。
こうやって、自分ができるようになったのは、百姓の師匠である上田さんや、大工のヒロちゃんのおかげである。単にDIYという趣味的な作業だけではなく、「家」というものに息を吹き込む。それは豪華とかではなく、家族の集いの場所であることだ。ここはやすらぎの聖地なのだ。それをお父ちゃんが手掛ける、そういうことに意味があるんじゃないかとこの年になってわかってきた。
そう、「my home」なのだ。
お百姓は冬が大工仕事。これにて今年の冬の大工仕事終わり。おいしいビールを飲みます。
道具を車に積み込み来週からは本格的に農業頑張ります。
最後は予算なんかどうでもよくなった・・・
何でもそうだが、直しながら使う事がエコなんだよな・・・。